トヨタ・ホンダ・日産の動きを、ひと目で。

トヨタ・ホンダ・日産の株価を重ねて見ると、3 社は同じ自動車メーカーでありながら、 「ベースとなる水準」と「値動きの荒さ」がはっきり分かれていることが分かります。 長期で見ると、トヨタがもっとも安定して水準を切り上げ、ホンダがその少し下のレンジで波打ち、 日産は大きな上下を繰り返しながら追いかける構図が目立ちます。

世界的なイベントが起きた局面では、その違いがさらに鮮明です。 景気後退や金融ショックなどの悪材料が出たときは、 トヨタがいち早く売られつつも、その後の戻りも早い「先行・先回復型」の動きを見せる一方で、 ホンダはやや遅れて同じ方向に動きやすい「準追随型」、 日産は下落幅が大きく、その後もしばらく低い水準に留まりやすい「遅行・高ボラティリティ型」として振る舞う場面が繰り返し現れます。

3 社の線が大きく広がっている時期は、 投資家が「安定性や収益力を重視してトヨタにプレミアムを与えている局面」であり、 逆に線が近づいている時期は、自動車セクター全体が同じ材料で動いている 「業界要因主導の相場」と解釈できます。

こうした違いをふまえてこの比較チャートを見ると、 「どの局面でトヨタ優位が強まり、いつホンダ・日産にチャンスが回ってきたのか」といった、 3 社の力関係の変化がより立体的に見えてきます。 下の個別カードでは、それぞれの銘柄ごとのストーリーをより詳細に追っていきます。